(16)伊邪那岐命いざなきのみこと(17)伊邪那美命いざなみのみこと二柱の神は、最初に生んだ子1がうまくいかなかったことについて、こう話し合いました。
「私たちの生んだ子は良くない。やはり、あまかみ2に伺いを立てるべきだ。」

そこで、ふたりはともに高天原たかまがはら3へ参上し、あまかみ4にどうすればよいかを尋ねました。あまかみ5布斗麻邇ふとまに6によってお告げを示し、こう言いました。
女神7が先に声をかけたために、良くない子8が生まれたのです。地上に戻り、今度は男神おがみ9が先に声をかけるように儀式10をやり直しなさい。」

それを受けてふたりは再び地上へ戻り、あめ御柱みはしらを以前と同じように回り、今度は(16)伊邪那岐命いざなきのみことが先に言いました。
「あなたは、なんて美しい女性だろう。」

その後、(17)伊邪那美命いざなみのみことが言いました。
「あなたは、なんて立派な男性だろう。」

こうして正しい順序で言葉を交わし、契りを交わして最初に生まれたのは、

淡道之穂之狭別島あわじのほのさわけのしま

次に生まれたのは伊予之二名島いよのふたなのしま

この島は一つの体に四つの顔を持っており、それぞれ、

伊予国いよのくに(19)愛比売えひめといい、

讃岐国さぬきのくに(20)飯依比古いいよりひこといい、

阿波国あわのくに(21)大宜都比売おおげつひめといい、

土佐国とさのくに(22)建依別たけよりわけといいます。

次に生まれたのは隠岐之三子島おきのみつごのしま、別名を(23)天之忍許呂別あめのおしころわけと言います。

その次は筑紫島つくしのしまが生まれました。

この島もまた一つの体に四つの顔を持ち、それぞれ、

筑紫国つくしのくに(24)白日別しらひわけといい、

豊国とよくに(25)豊日別とよひわけといい、

肥国ひのくに(26)建日向日豊久士比泥別たけひむかひとよくしひねわけといい、

熊曾国くまそのくに(27)建日別たけひわけといいます。

次に生まれたのは伊伎島いきのしま、別名は(28)天比登都柱あめひとつばしら

次に生まれたのは津島つしま、別名は(29)天之狹手依比売あめのさでよりひめ

次に生まれたのは佐渡島さどのしま

次に生まれたのが大倭豊秋津島おおやまととよあきづしま、別名は(30)天御虚空豊秋津根別あめのみそらとよあきづねわけ

こうして最初に生まれた八つの島11大八島国おおやしまのくにと呼びます。

その後帰るときに、

吉備児島きびのこじま、別名は(31)建日方別たけひかたわけ

小豆島あずきしま、別名は(32)大野手比売おおのてひめ

大島おおしま、別名は(33)大多麻流別おおたまるわけ

女島おみなしま、別名は(34)天一根あめひとつね

知訶島ちかのしま、別名は(35)天之忍男あめのおしお

両児島ふたごのしま、別名は(36)天両屋あめふたや

合わせて六つの小島(六島むしま12が生み出されました。

※別名はすべて地名に対する神名なので神様として表記しています。

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